「三寒四温」を経て春に向かって

daittl冷たい空気に思わず身体が縮み上がる季節。朝、道端の上に目をやると白い霜柱が。この時期、寒さはとても厳しいが、太陽は少しずつ力強さを増していきます。生き物たちは敏感に春の気配を感じ取り、目覚めの準備を始めたようです。 この頃の気温が寒い日が3日続いた後、暖かい日が4日続き、寒暖を繰り返す「三寒四温」を経て季節は春に向かっていきます。 「大寒」は次の「立春」までの間の1月20日から2月3日頃までの期間です。(注:2021年の場合は2月2日までの期間です)

skehai yukiarasi 雪あらし:「寒の内」に入る最初の日である小寒が「寒の入り」です。1年で最も寒い時季です。

■七十二候の区分

syokou daisyokou 欸冬華(ふきのはな、さく) 1月20日から1月24日頃まで。 フキノトウは、雪解けを待たずに顔を出し始める春の使者。寒さはピークだが、草花は春に向けて準備を進めています。
sjikou daijikou 水沢腹堅(さわみず、こおりつめる) 1月25日から1月29日頃まで。 水は冷たさを増し、池には暑い氷が張り詰める。一年で最も寒い時期を迎え、庭先のバケツの水も氷ることが増えてきます。
smakkou daimakkou 雞始乳(にわとり、はじめてとやにつく) 1月30日から2月3日頃まで。 厳しい寒さが続くが、日は少しずつ長くなり、春の気配を感じ始めたニワトリは卵を産み始めます。

■旬のもの

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fukinotou フキノトウ: 春の七草の「すずな」としても知られます。古くから親しまれてきました。葉も食用部分で、βカロテンやビタミンCなどを豊富に含みます。
yurine 百合根: 京都で作られていたため「京菜」や「千筋」とも呼ばれます。畑の畝に水を引くだけで栽培したので「水入り菜」と呼ばれ、その後「水菜」になったとされます。シャキシャキとした触感で、漬物や鍋料理に使われることが多いようです。
komatuna 小松菜: 今では周年出回りますが、本来はの旬は冬。1~2回霜が降りたものが甘くて美味しいとされます。
buri ぶり: 大きくなるにつれて名前が変わる出世魚。日本海で獲れた寒ぶりは、最も脂が乗っていて美味です。九州では正月魚として欠かせません。
maguro まぐろ: 刺身や寿司で人気を誇る魚です。中でも最高級がクロマグロである、マグロの中でも最も大きくなります。
namako なまこ: ウニと同じ棘皮動物であり、食用として流通しているのはマナマコが多い。北海道から九州まで全国の沿岸地域に分布し、冬に風味を増します。
kinkan 金柑: 一番小さなミカン科のレモン科の果実。皮が甘いので丸ごとたべるのが特徴です。昔から喉によいといわれています。

smikaku

jouyanabe 常夜鍋: 冬に旬をむかえるほうれん草をたっぷり食べる、栄養満点の鍋もの『常夜鍋』のレシピ。

■常夜鍋の材料(3~4人分) •ほうれん草…500g(3束ほど) •豚肉(しゃぶしゃぶ用)…300~400g •椎茸…6~7枚 •木綿豆腐…1~2丁 •〆に食べるうどんや餅…適量 •水…1200ml •酒…200ml •昆布…5×10㎝四方を1枚 o薬味として…刻みねぎ、大根おろし、一味唐辛子など oポン酢しょうゆ…適量 •市販のポン酢醤油…大さじ4 •醤油…小さじ4 •カツオ節…1パック(2g)■常夜鍋の作り方 常夜鍋はたっぷりのほうれん草と豚しゃぶ肉を基本に、椎茸などのきのこ類や豆腐などを合わせた、ポン酢でいただく鍋です。 はじめに、水(1.2L)だけを鍋に入れて、昆布を入れておきます(30分以上置いてから火にかけると昆布のだしが出やすくなります)。 ※他の具材としてはにんじんや白菜、厚揚げや餅などポン酢で食べて美味しいものを好みで入れるとよいです。また、〆はうどんがおすすめです。 ◎常夜鍋の下ごしらえ はじめに、ほうれん草を下ごしらえします。乾いた根っこを切り落としてから、左手でほうれん草の中ほどをつかみ、右手で持った包丁で切り込みを細かく入れます。 このときほうれん草を持っている左手に注意しながら、1~2㎝の深さで茎の太さよりも細かくなるようにすると、後から水洗いしたときに土が落ちやすいです。 ほうれん草はしっかりと水気を切っておき、豆腐は食べやすい大きさに、椎茸は石づきを切り落として2~4等分に切ります。 ◎作り方 昆布を入れた鍋を火にかける前に、酒を加えます。 鍋を火にかけて沸いてきたら昆布を取り除きます。 はじめに椎茸と豆腐を入れて軽く火を通します。ほうれん草や豚しゃぶ肉、薬味類が準備できれば、食卓で常夜鍋のスタートです!

■食べ方 軽く沸いた状態を保って、各自が食べたい分量のほうれん草や豚しゃぶ肉を鍋に入れて火を通し、ポン酢しょうゆにつけていただきます。 その時、刻みねぎや大根おろしなどと一緒に食べると、柔らかくて甘いほうれん草、食べやすい豚しゃぶ肉がさらにさっぱりと美味しく食べることができます。〆はゆでうどんを入れ、ポン酢しょうゆにつけていただきましょう。

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joubitaki ジョウビタキ: オスは胸の部分が美しい橙色。冬になると訪れる小さな渡り鳥で、「ヒッヒッ、カッカッ」と鳴きます。
kawarahira カワラヒラ: 澄んだ声で「キリリ、コロロ」「ビィーン」と鳴きます。飛ぶと見える翼の黄色い模様が美しい。

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nanten 南天: 「難を転じる」ということから縁起物として祝い飾りに用いられます。冬景色に赤い実が美しい。。
setubunsou 節分草: 日本原産の山野草で、節分のころに咲きます。寒い時期に芽を出し、春先の短期間だけに咲きます。可憐ではかない春の花です。

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hatuka 二十日正月:二十日正月(はつかしょうがつ)とは、日本の行事の一つで1月20日のことを指し、この日を正月の終りとなる節目の日とします。 正月の終りとする節日で、この日を持って神祭りの月の終了、正月の祝い納めとして仕事を休む物忌みの日とされています。小正月に飾った餅花等を取り外す日ともなっています。 この日は、正月になってから毎日食べていた正月用の年肴が食ペつくされて骨だけになってしまうため、「骨正月」とも言われています。 京阪神地方では正月に食べたブリの骨を二十日間酒粕の中に入れ、牛蒡・大根等と一緒に煮て食べる事から骨正月とも言われ、野菜と一緒に煮て食べ、お節料理の食べ納めをしました。 また、石川県では「乞食正月」、群馬県では「棚探し」、岐阜県では「フセ正月」、岩手県では「二十日ワッパカ」などと言って、この日にはお正月のごちそうの残りを食べつくしました。
setubun 節分:節分(せつぶん、せちぶん)は、雑節の一つで、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことです。2021年の節分は2月2日です。 一般的には「鬼は外、福は内」と声を出しながら福豆(煎り大豆)を撒いて、年齢の数だけ(もしくは1つ多く)豆を食べる厄除けを行います。また、邪気除けの柊鰯などを飾ります。豆まきは、邪気を追い払うために、古くから豆撒きの行事が執り行われています。 豆は、「穀物には生命力と魔除けの呪力が備わっている」という信仰、または語呂合わせで「魔目(豆・まめ)」を鬼の目に投げつけて鬼を滅する「魔滅」に通じ、鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという意味合いがあるのだそうです。 豆を撒き、撒かれた豆を自分の年齢(数え年)の数だけ食べる。また、自分の年の数の1つ多く食べると、体が丈夫になり、風邪をひかないという習わしがあるところもある。初期においては豆は後方に撒くこともあったと言う。 近年、恵方巻きという太巻き寿司・丸かぶり寿司を取り入れる方が増えています。 恵方巻きは、恵方を向いて食べるとよいとされています。2021年節分の恵方は「南南東のやや南」です。 恵方巻きの食べ方を一般的なルールで説明します。 ・太巻きをひとりにつき1本準備する ・福を巻き込むことから巻き寿司。縁が切れたり、福が途切れたりしないよう、包丁で切ってはいけません ・恵方を向く ・願いごとをしながら、黙々と最後まで食べる。

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