一年間を24等分した二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、「朝露が冷たい外気に晒されて凍る直前の時期で、野草に降りた露が寒さで凍る一歩手前の時期です。
このころになると、秋の長雨が終わり大気の状態が安定し、空気が澄んで晴れの日が多くなります」。2017年は10月8日から10月22日ごろまでを「寒露」といいます。 そして七十二候ではこの間をさらに3つに分けます。
■初候:鴻雁来(こうがん、きたる) -10月8日から12日頃まで。 ツバメと入れ替わるように雁が北から渡ってくるころ。毎年初めに訪れる雁を「初雁」といいます。 |
■次候:菊花開(きくのはな、ひらく) -10月13日から10月17日頃まで。 菊の花が咲き始め、各地で菊の展示や品評会が行われるころ。重陽の節句では菊酒で長寿を祈る習慣もあります。 |
■末候:蟋蟀在戸(きりぎりす、とにあり) -10月18日から10月22日頃まで。 キリギリスと言われるがコオロギではないか。鈴のような風情ある声で鳴くコオロギは、万葉集にも登場します。 |
■野菜1チンゲンサイ 青梗菜(チンゲンサイ)は中国から伝わった野菜で、白菜などと同じ仲間で、不結球タイプになります。和名では「たいさい(体菜)」と呼ばれています。 |
■野菜2さつまいも さつまいも(薩摩芋/さつまいも)はヒルガオ科の植物の肥大した根の部分で、甘藷(かんしょ)とも呼ばれ、原産地は中米ですが、今では世界中の生産の約9割がアジアで作られています。ある程度暖かいところで取れるので、日本では西日本が中心です。 |
■魚1 シシャモ 木枯らしが吹く頃に漁が始まります。獲れたてが味わえるのは10月~11月だけです。 |
■魚2 鮭 遡河回遊を行う魚として有名で、川で生まれたのち海で生活し、産卵の際に再度川を登ってくる。 日本で主に食用とされる鮭はシロザケ。赤い切り身が特色。「サケ」の語源について、その切り身が「酒に酔った」ような色をしているから、という説があるほどである。肉は淡紅色で美味。卵は筋子(すじこ)・イクラとして賞味されます。 |
■花 ナナカマド 山に自生するほか街路樹でも見られます。初夏に白い小花が咲き、秋に紅葉、真っ赤な実が房なりになります。 |
■キノコ類 マツタケ 万葉集にも香りのよさが歌われるほど古くから慕われてきました。土瓶蒸しや焼きマツタケ、炊き込みご飯が美味です。でも、値段が高いのが玉に傷ずですね。 |
■果物1 栗 秋の味覚を代表する「栗」は、大きく分けて4つの種類があります。国内で一般的に売られている「ニホングリ」、天津甘栗でおなじみの「チュウゴクグリ」、マロングラッセなどに使われる「ヨーロッパグリ」、そして日本ではあまり見かけない「アメリカグリ」です。見かけはあまり変わりませんが、それぞれ地域に合った特徴があります。 |
■果物2 柘榴 秋に熟する赤い果実は、完熟すると自然に皮が裂ける。その中には、透明な淡紅色の粒が約600個ほどあり、汁が多い。生で食べられるが、可食部は少ない。 |
■動物 マナズル 冬になると北から飛来。目の周りは赤く、白いほっかむりをしたような模様が印象的です。翼を広げると2mにもなります。 |