2022年05月21日 アーカイブ

万物が天地に満ち始めます

syttl「万物しだいに長じて天地に満ち始める」時季であり、前年の秋に植えた麦が成長して穂を実らせるため、ひと安心するという意味から「小満」と言われます。さまざまな生命が大地に満ち溢れる時季です。「小満」は次の「芒種」までの間の5月21日から6月5日頃までの期間です。

skehai sykehai 天気雨:晴天なのに小雨が降る「日照り雨」のことです。「狐の嫁入り」とも呼ばれ、夏の季語になっています。不思議なことは何でも狐の仕業とかんがえられていたのです。小さな雲が雨を降らしたなどの自然現象です。

■七十二候の区分

syokou sysyokou 蚕起食桑(かいこおきて、くわをくう)5月21日から5月25日頃まで。 蚕が元気に桑の葉を食べ、成長するころ。美しい絹糸を紡ぐ蚕は「おかいこさま」と呼ばれ、人々の生活を支えていました。
sjikou syjikou 紅花栄(べにばな、さかう)5月26日から5月30日頃まで。 古代エジプト時代から染料として利用された紅花です。紅花が咲くと辺り一面に、化粧の紅を採る為の花摘みが始まります。
matukou symakkou 麦秋至(ばくしゅう、いたる) 5月31日から6月5日頃まで。 黄金色に色づいた麦の穂が実るころです。麦にとっての実りの季節を「麦の秋」と名付けています。

■旬のもの

syokuzai

tamanegi 玉ねぎ:日本では辛みが強い黄玉ねぎが主流です。切ると涙が出て困りますね。料理をする前に冷蔵庫で冷やしておくと押さえることができます。成人病の予防に効果的と言われます。
soramame そら豆:桜が咲いた2か月後がそら豆の旬と言われます。シンプルに焼いたり茹でたり、ご飯に炊き込んでも美味です。
rakkyou らっきょう:多くの薬効をもち、平安時代から薬として用いられてきたと言われます。甘酢漬けが定番ですが、天ぷらにするとほっくりと甘くなります。
sakuranbo さくらんぼ:語源は桜を擬人化した「桜坊」と言われています。山桜などのサクラ類の果実は多くのものが食べられます。実にさまざまな味、色、形のものがあります。
meron めろん:アフリカ産であり、日本には明治期に入ってきましたが、環境上栽培が難しく高価な果物の代名詞になりました。果肉は赤肉主・青肉腫・白肉腫の3種類に分類されます。
aoume 青梅:生では食べられない青梅は、梅シロップや梅酒に使います。優しい梅の香りとほのかな酸味はこの時季ならではの味覚です。
dojou どじょう:古くから江戸の郷土料理として有名です。栄養価の高さはを「うなぎ一匹、どじょう一匹」とされています。国内産では関東が本場であり、養殖も盛んに行われています。
hoojiro シロギス:天ぷらや寿司のネタとして江戸っ子に愛されてきた魚です。ほどよく脂がのった白身がとても上品です。

tentoumusi てんとう虫:星の数が色はさまざまで、コロンとした姿が愛らしい生き物です。アブラ虫などの害虫を食べてくれます。
sijuugara シジュウカラ:胸から腹の黒いネクタイ模様が特徴です。細い声で「ツーピー、ツツピン」と鳴きます。初夏は子育ての時期でもあります。
kaiko カイコ:養蚕は7世紀の時点ですでに飼育され、重要な産業になっていたそうです。カイコは日本の近代化を支えた家畜であり、大切に扱われています。

skusa

suzuran スズラン:3~5月上旬に薄紫の可憐な花を咲かせます。山菜としても人気が高く、天ぷらにして食べると美味です。根は片栗粉の原料になります。
benibana 紅花:日陰を好んで生え、春~初夏に白い花が咲きます。トクトクの香りの葉は茶葉としてもつかわれます。

sgyouji

sihoi 潮干狩り:潮干狩り(しおひがり)とはご承知とおもいますが、遠浅の砂浜で、砂中の貝などを採取することです。貝拾い、貝掘りなどとも言います。春の季語でもあります。

一般的には干潮時に潮が引いた浜辺で熊手等を使って砂の中に潜っている貝を掘り出し、バケツや編み込んだ袋などの容器に集めます。 潮干狩りは砂浜にしゃがみ込んで貝を掘り当てたり掻き集める姿勢を保たねばならないので、引き潮に合わせて徐々に干潟となっていく砂浜を海に向かって追っていき、満ち潮に合わせて陸に戻るという動きをします。

貝採りは主として食用にするために行われるので、採った貝は体内に砂を吸い込んでおり、砂を吐かせる必要があるので、持ち帰って調理することが一般的です。なお、貝採りは貝殻を収集する目的で行われることもあり、食用に限らず船で海底から貝を採る場合もあるため潮干狩りに限られない。

 

kifunematuri 貴船祭り:水の神様を祀る貴船神社。全国各地に点在する貴船神社の総本宮で、創建は1300年以上前で水を司る神・高龗神(たかおかみのかみ)を祀っています。
毎年6月1日に開催されるのが、貴船神社最大の祭典である「貴船祭」です。午前11時から、本宮で神事が執り行われ、樂辰會の楽人たちによる舞楽が奉納されます。午後1時になると、同じく本宮で御神輿発輿祭が。巡幸に先立ち、御神輿に貴船大神の御分霊を奉安して道中の安全を祈願します。発輿祭が終わると、いよいよ御神輿が本宮を出発します。金色の煌びやかな御神輿は、参道を下り町内を巡幸後、貴船川上流の摂社を通り奥宮へ。威勢のいい掛け声とお囃子が、辺りに響き渡っていました。御神輿は1時間ほどかけて奥宮へ。拝殿に奉安され、奥宮例祭が斎行されます。祝詞奏上や代表者の拝礼の後、続いて行われるのが「子供千度詣」です。奥宮の境内では、出雲神楽の奉納も行われます。演じられたのは、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治するお話。二匹の大蛇が火を吹きながら登場し、スサノオノミコトと戦う場面は圧巻です。出雲神楽が終わると、御神輿は再び本宮へ。最後に還御祭が行われ、今年も無事に貴船祭は締めくくられます。