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冬の到来を予感させます

skouttl 秋も終わりが近づき、早朝などには、所によっては霜が見られるような時季です。冬の到来を予感させる頃ですが、この時季に霜が降りるのは高地の山間部や北国だけです。 「霜降」は次の「立冬」までの間の10月23日から11月6日頃までの期間です。

skehai kkouyousokehai 紅葉:北海道から紅葉前線が南下していくにのにつれて緑だった山が赤や黄色に変わるさまは壮観です。立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼びます。

■七十二候の区分

syokou sosyokou 霜始降(しも、はじめてふる) 10月23日から10月27日頃まで。 霜が初めて降りるころ。昔は霜は雪と同じようにそらから降ってくるとおもわれていたため、霜には「降る」という表現が用いられます。
sjikou kjikou 霎時施(こさめ、ときどきふる) 10月28日から11月1日頃まで。 さぁっと降っては晴れ間が広がる、通り雨(時雨)が多くなる季節です。秋の初時雨は、人や動物が冬支度を始める合図です。
smakkou kmakkou 楓蔦黄(もみじ、つた、きばむ) 11月2日から11月6日頃まで。 もみじや蔦が色づくと秋も本番。葉が赤くなるのは「紅葉」、黄色くなるのは「黄葉」と区別するのは、日本人ならではの細やかさです。

■旬のもの

syokuzai

kajiki かじき: 最も美味とされるのがマカジキで、クロカジキとシロカジキがこれに次ぎ、主に刺身として利用されます。ほかの種は練り製品の原料となります。
syake 秋鮭: 秋の鮭は脂がのってとても美味です。産地である北海道には石狩鍋やちゃんちゃん焼き、宮城にははらこ飯など多くの鮭料理がありあす。
rakkasei 落花生: 南米が原産。江戸時代に日本に伝わったといわれています。栽培量が最も多いのが千葉県。落花生の皮質にはコレステロールを減少させるオレイン酸やリノール酸が含まれており、生活習慣病予防になります。
tonburi トンブリ: 秋田の特産品でプチプチとした食感から「畑のキャビア」とも呼ばれています。とろろや納豆、酢の物などに加えて食べると美味です。
柿: 日本原産の果物と言われます。渋みの成分タンニンは、アルコール分を外へ排出する働きがあるので、二日酔いに効果があります。果実が熟しても甘くならない渋柿は、干し柿などにして食べます。
みかん: 多数の品種がありますが、「温州ミカン」が代表品種でしょう。みかん2個で大人の1日分のビタミンCが摂取できるといわれ、肌荒れや風邪予防に効果的です。皮を乾燥させると陳皮という生薬になり、胃もたれや消化促進、咳などに効果があるといわれています。
karin カリン: 生では食べられませんが、ハチミツや酒に漬けてエキスを抽出して食用にします。昔から咳止め、のどのケアに用いられてきました。

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sinsoba 新そば: 秋の味覚のひとつです。新そばには2種類あり、夏新と秋新があります。通常、新そばというと、秋新のほうをいい、秋の新そばが出回るのは10月下旬から11月上旬となります。そばには、こだわりの作法、正しい食べ方というものがあります。手打ちそば屋に入ったら、1、ざるそばを注文する。麦の味と香りが一番楽しめるのはざるそば。2、ひと口めは、そばをつゆにつけずにそのまま食べてみる。目を閉じて、鼻に抜ける繊細な風味を堪能できれば、それはもう立派な「そば通」。3、そばをつけて食べる前にそばつゆの濃さを確認し、どのくらいそばをつゆに浸したらよいかを確かめる。同時に、そばつゆのだしの味、香りも楽しむ。4、薬味はそばつゆに入れず、適量をそばにのせて食べる。薬味をつゆに入れるのもNGではない。その際は、薬味を入れる前にそばつゆ本来の味も堪能する。5、そばは一気に食べる。すするときは、音を立てても構いません! 途中で噛み切らず、一気にすする。おしゃべりはストップして5分ほどで豪快に食べきる。6、残ったつゆの器にそば湯を注ぎ、適度にうすめていただく。7、食べた後は長居せず、ささっと帰る。この7か条がこだわりの作法だそうです。
oden おでん: 寒い時に最適な食べ物です。おいしくおでんを作るには守りたいコツがあります。「煮えにくいもの、味のしみ込みにくいものから順番に煮る」「弱火でコトコト煮る」「鍋にフタをして煮込むときは必ずフタをずらす」「練りものは煮込みすぎない」「はんぺんは食べる直前に」などです。そして、おいしくおでんを作るには守りたいコツがあり、「準備」「下ごしらえ」「煮るとき」「その他」の4つのポイントに分かれています。 ■準備のポイント・大きめの鍋で、種ものが浸るぐらい、おでん汁をたっぷりと用意します。・種ものはいろいろ用意して、味や食感の変化をつけます。 ■下ごしらえのポイント・ゆで玉子は固ゆでに。大根やこんにゃくは表面に隠し包丁を入れて下ゆですると、味がしみ込みやすくなります。 ■煮るときのポイント・煮えにくいもの・味のしみ込みにくいものから順番に煮ていきます。・弱火でコトコト煮るのがポイント。強火でグツグツ煮ると煮くずれや煮つまり、おでん汁がにごる原因になります。・鍋にフタをして煮込むときは、必ずフタをずらします。しっかりフタをすると、沸騰しやすく、失敗する原因になります。・おでん汁が煮つまったときは、味をみてお湯かだし汁を足します。・練りものを煮込む時間は15〜20分で十分。煮込みすぎると練りものの旨みがおでん汁に出てしまい、おいしさが損なわれます。・はんぺんは食べる直前に入れ、おでん汁をかけながらさっと温めます。

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hiyodori ひよどり: 「ヒーヨ、ヒーヨ」と鳴く身近な野鳥で、花の蜜やミカンなどをついばむ様子がよく見られます。10月~11月頃は、暖地へと移動する「渡り」が日本各地でみられます。
mukudori むくどり: 橙色の足とクチバシが良く目立ちます。秋から冬の夕暮れには100羽以上もの大群が見られることもあります。

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murasaki 紫式部: 平美しい紫色の実を「源氏物語」の作者である紫式部にたとえて名づけられたそうです。我が家の庭の紫式部も紫色の実を沢山つけています。白い実がなる白式部もあるそうです。
我が家の庭にも紫色の花が咲いています。

実りの季節の始まりです

hakttl昼夜の気温差が大きくなると、朝夕に露が降りるようになります。早朝、空が白むころに見られた露は、太陽が昇ると姿を消します。一方田畑や里山では待ちに待った実りの季節が始まります。「白露」は次の「秋分」までの間の9月8日から9月22日頃までの期間です。

skehai taifuu 台風:9月11日立春から220日目に当たる二百二十日は台風の特異日とされています。台風はかっては野分とも呼ばれていました。台風が多く発生する秋の季節です。

■七十二候の区分

syokou haksyokou 草露白(くさのつゆ、しろし)9月8日から9月12日頃まで。

草に降りた露が白く光って見えるころ。朝夕の涼しさがはっきりと感じられるようになり、秋の気配がますます濃くなります。

sjikou hakjikou 鶺鴒鳴(せきれい、なく)9月13日から9月17日頃まで。

セキレイの「チチィ、チチィ」という鳴き声が聞こえてくるころ。尾を上下に振り、地面を叩きながら歩きます。

matukou hakmakkou 玄鳥去(つばめ、さる) 9月18日から9月22日頃まで。

春ごろに日本へやってきたツバメが、暖かい地域へとかえっていくころ。来年の春まで、しばしのお別れです。

■旬のもの

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kanpachi カンパチ:ブリの仲間で、刺身や寿司ネタ」などで珍重される高級魚です。
tachiuo 太刀魚:夏から獲れるが、脂が乗って美味しくなるのは秋から冬にかけてです。刺身ではコリコリと弾力があり、煮付けではほろりと柔らかです。
simeji シメジ:数多いきのこ類の中でもあじの良いことで知られます。植物繊維が豊富でビタミンD、B2を含んでいます。和食にも養殖にも合う粛材です。
matutake 松茸:高級食材のまつたけは、今は収穫量が減り、中国や韓国からの輸入物を多く見かけます。「土瓶蒸し」や「まつたけご飯」など、香りを生かして食べることが多い。
akinasu 秋なす:秋ナスは実が詰まっていて滑らかです。その美味しさから「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざがうまれたとか。
kabocha かぼちゃ:夏に収穫して秋から冬まで置くことで甘味が増します。保存がきく栄養源として古くから大事にされてきました。
kuri 栗:丹波地方では、平安時代から栽培され、献上品に用いられました。多くの品種がありますが、日本栗は大きくて美味です。
kuri 巨峰:小粒品種のデラウエアに続いて旬を迎えるのが大粒品種の巨峰です。芳醇な甘みとみずみずしさが贅沢な味わいです。

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kurihan 栗ご飯:甘栗の程よい甘さをお楽しみいただける栗ごはんの作り方を見つけましたので紹介します。

栗を剥く手間も省け、調理時間も短縮できますので、忙しい時にぴったりです。昆布茶を入れていますので、ほんのりだしも効いていて、箸が止まらない美味しさです。■調理時間:5分

■材料(2人前)

米 2合

甘栗 40g

①酒 大さじ1

①塩 小さじ1/2

①昆布茶 小さじ1

水 適量

■作り方

準備. 米は洗って30分程浸水させ、ざるに上げます。

1. 炊飯釜にざる上げした米、①を入れ、水を2合の目盛りまで加えて混ぜ合わせます。

2. 1に栗を乗せ、炊飯スイッチを押します。

3. 炊けたら全体を混ぜ合わせ、器に盛り付けて完成です。

■料理のコツ・ポイント

炊飯器は5合炊きを使用しております。

ガス炊飯器、圧力炊飯器など、使用する炊飯器によってはお作りいただけない事もあります。

詳しくは次のページをご覧ください。

(https://www.kurashiru.com/recipes/a70c137e-0fed-4bd7-af9f-e3614b76bca9?source=yahoo&search_index=3&query&bucket=control)

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sekirei 鶺鴒:主に背黒、白、黄の3種類が見られます。川や湖などの水辺に住み、長い尾を上下に振る特徴があります。

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keitou ケイトウ:鶏のトサカのように真っ赤な花を咲かせることから「鶏頭」と書きます。暖かみのを感じさせる質感が秋らしい。
kosumosu コスモス:メキシコからもたされた品種だが、秋の日本の風景に似合う可愛い草花です。漢字では「秋桜」と書きます。

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chouyou 菊の節句:別名「重陽の節句」とも呼ばれます。元々は中国由来の行事で、日本では平安時代ごろに貴族の宮中行事として取り入れられました。当時は、中国から伝来したばかりの珍しい菊を眺めながら宴を催し、菊を用いて厄祓いや長寿祈願をしていました。これが時代とともに民間にも広がり、江戸時代に五節句のひとつとなって親しまれるようになりました。

五節句とは、江戸時代に定められた5つの式日(今でいう祝日)をいい、1月7日の人日の節句(七草粥)、3月3日の上巳の節句(桃の節句/雛祭り)、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、9月9日の重陽の節句をさします。
古来、奇数は縁起の良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と考え、その奇数が連なる日をお祝いしたのが五節句の始まりで、めでたい反面悪いことにも転じやすいと考え、お祝いとともに厄祓いもしていました。中でも一番大きな陽数(9)が重なる9月9日を、陽が重なると書いて「重陽の節句」と定め、不老長寿や繁栄を願う行事をしてきました。

今では五節句の中でも影が薄くなりましたが、五節句を締めくくる行事として、昔は最も盛んだったといわれています。

菊といえば晩秋の花という印象ですが、旧暦の9月9日は新暦の10月中ごろにあたり、まさに菊の美しい季節でした。このころは農繁期であることや、新暦に替わって季節感が合わなくなったことなどから次第に廃れてきましたが、寿命を延ばすと信じられていた菊を使い、さまざまな風習が伝えられています。

また、庶民の間では「お九日(くんち)」と呼ばれて親しまれ、秋の収穫祭と合わせて祝うようにもなりました。有名な「長崎くんち」「唐津くんち」はその名残で、新暦の10月に開催されています。

重陽の節句(菊の節句)の楽しみ方として、菊酒・被せ綿・菊湯・菊枕・菊合わせ・茱萸嚢といったことがあります。

菊にまつわるものを多用した「菊尽くし」が喜ばれます。菊の花はもちろんのこと、菊の食べ物、菊の文様の器、菊の絵など、いろいろなものを組み合わせてみましょう。命を尊び、健やかで幸せな日々が続くことを願うのが重陽の節句の楽しみ方なのです。

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