冬ごもりしていた虫たちが目覚めるころです。また、春雷が起こる時季でもあり、虫たちはその雷の音に驚いて地上に出てくると考えられていました。日に日に寒さが和らぎ、陽光の中に春を感じ始めるころです。「啓蟄」は次の「春分」までの間の3月6日から3月20日頃までの期間です。
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初雷:立春後、初めて鳴る雷のことを初雷といいます。初雷は別名「虫山車の雷」といわれ、虫たちが雷の音を聞いて驚き、巣穴から出てきたということを表した言葉です。 |
■七十二候の区分
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蟄虫啓戸(すごもりのむし、とをひらく)3月6日から3月10日頃まで。 冷冬眠していた生き物が、春の日差しのもとに出てくるころ。 |
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桃始笑(もも、はじめてさく)3月11日から3月15日頃まで。 桃の蕾が膨らみ、花が咲き始める。丸いつぼみがまるで微笑むようにふっくらと開いていく桃の花が、なんとも愛らしい。 |
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菜虫化蝶(そうもく、めばえいずる) 3月16日から3月20日頃まで。 厳しい冬を越したさなぎが羽化し、美しい蝶となって羽ばたいていくころ。 |
■旬のもの
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さわら: 「春告げ魚」と呼ばれ、魚へんに春と書いて鰆。特に関西地方では春を代表数魚として人気で、上品な白身は西京漬けや酢〆にすると美味です。細身だが口が大きく、歯がするどい。出世魚としても知られ、70センチを超えるものをさわらと呼びます。 |
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さより: 下顎が針のように細く突き出していることから「針魚」、とか「細魚」などと書かれます。身の美しさを活かした糸造りが定番です。 |
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葉ワサビ: 柔らかい若葉は春限定の味覚です。時間が経つと香りや辛味が飛んでしまうので、醤油漬けなどは密閉容器で保存をする必要があります。 |
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ぜんまい: 代表的な春の山菜ですが、あくがとても強いので、食べるときはアク抜きが必要です。韓国料理のナムルにも利用されています。 |
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桃: 枝に添って花をつけるバラ科花です。古くから霊力を持つ機として人々から信じられてきました。弥生時代の頃にはすでに日本に伝わっていたといわれています。 |
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ネコヤナギ: 早春の川辺で、ふわふわの花穂が春の光を受ける様子がとても美しい。ネコヤナギの樹液はカブトムシやクワガタの好物とされています。 |
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伊予柑: 愛媛県の旧国名である「伊予」から、昭和初期に正式名として名付けられたと言われています。香りが良く、酸味・甘味のバランスもよく、ビタミンCを豊富に含んでいるので、風邪予防にも大きな効果があります。 |
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ぼた餅: 赤い小豆あんをまぶしたさまが、牡丹の花に似ていることから名付けられたそうです。お彼岸に食べると、先祖供養に結び付くということから、江戸時代に始まった習慣といわれます。春は「ぼた餅」、秋には「おはぎ」と呼び分けられます。 |
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モンシロチョウ: 菜の花畑などを中心に日本各地で見ることができる白くて小さな蝶です。羽にある黒い斑点である紋がt区長的です。桜が咲く頃から現れるので、春を実感できる蝶でもあります。 |
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彼岸:2019年は彼岸の中日が3月21日で彼岸の期間は3月18日(月)から3月24日(日)までの7日間となり、
彼岸初日の3月18日を彼岸の入り、彼岸最後の3月24日を彼岸の明けと呼んでいます。
春の彼岸に限らず秋の彼岸やお盆などでもいつ行かないといけないといった決まりはありませんが、春分の日で祝日でもある彼岸の中日が時間もとりやすく、午前中から午後早い時間にお墓参りに行くのが一般的です。
お家の仏壇にお参りする際も同様で、食事時や早朝、夜遅い時間などはさけるようにするといいです。
春の彼岸に食べ物をお供えする場合は、比較的日持ちのする季節のお菓子や果物などが最も一般的ですが、故人の好物なども喜ばれるお供えになります。
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藤森の田遊び:「藤守の田遊び」は、毎年3月17日に藤守の大井八幡宮で行われる神事で、開墾、田植えから稲刈りまでの農作業の様子を表す25組の演目と番外とで構成される演舞が奉納されます。今から千年以上前の寛和年間に、大井川の治水と一年の豊作を祈願して行われたことが起源と伝えられています。
藤守地区の氏子の未婚の青年が、色彩豊かな衣装を身に着け、華やかに舞います。 |