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料理人季蔵捕物控

現在「料理人季蔵捕物控」の第1シリーズ第8巻を読んでいます。

hettuimesi

各巻1冊が4つの話から構成されています。
そして1冊で4種類の料理の料理名・材料・作り方が紹介されています。
事件の方は1話で終わる場合もあるし、連続する場合もあります。
つまり料理のほうが主で事件の方は季蔵の裏の仕事なので從という扱いになっています。

中には勉強になることも記載されています。

さて、第8巻は表題の「へっつい飯」が第1話になっています。そして第3話に「イナお化け」があります。「イナお化け」とは「イナ」という魚を使った料理の名前なのです。

「イナ」とは聞き慣れない魚の名前でした。「鯔」と書けば分かりますか?
これで「イナ」とも「ボラ」とも読むのです。「ボラ」といば魚だと言うことは分かりますが。
この本にはつぎのように記述されています。

「イナの親、鯔って面白い魚よね。一応、出世魚ってことで、ハク、オボコ、イナ、ボラ、トドと呼び名が変わって、大きくなってくんだけど、オボコもイナも、トドまで、良く知られた意味があるんだもの」
オボコにあやかって、世間では若い生娘のことをおぼこと言う。鯔背というのは、勇み肌で粋な若者のことだったが、魚河岸の若者がイナの背のように髪を結んでいて、たいそう格好よく映ったのがはじまりだった。トドは体長二尺(約60センチ)以上の鯔の大魚のことであり、"とどのつまり"という言葉もこれに関わって出来た。

というくだりは江戸時代が背景にあるとは言え、現在でも通用することでもあり、オッサンはこのように詳しいことは全く知らなかったので勉強になりました。
各巻にはこのような勉強になる記述もよく出てきます。

各巻には料理の作り方も書かれていますが、オッサンにはとても手出しが出来るものではありません。
料理に関心がありある程度料理に自信があれば造ってみたいとおもうかもしれませんね。
第1シリーズもあと19巻残っています。
明け方に眠れないから読むとすれば完全に睡眠不足で倒れてしまいそうですね。

 

読書です

毎日猛暑日が続いています。そのせいか夜は風もない熱帯夜!!
オッサンみたいな熟年者("年寄り"と書きたいのですが、見栄をはりました)には身体にこたえます。その結果慢性睡眠不足症に罹ったみたい。

その上お隣のオッサンよりも少し若い熟年者の方が、午前4時頃になると起き上がり畑に行く用意をしているのでしょう賑やかな音や声を張り上げています。奥さんも大変でしょうが、オッサンは目が覚めてしまい引き続き眠ることさえできません。
もっとも後2時間もすれば起床する時間なので眠るわけにも行かず、本を読んで2時間を過ごす毎日なのです。

愛読書(?)である佐伯さんの時代小説シリーズでもあれば良いのですが、1月に1冊の割合でしか新刊を提供してくれません。
そこで、最近は和田はつ子さんの「料理人季蔵捕物控」を読むようになりました。

詳しい物語については省略しますが、一膳飯屋の料理人である季蔵が先代ら受け継いだ店で、先代が料理書き残した料理手帳を参考にしながら新しい料理を作り常連客などに提供して喜ばれる。
一方、これも先代から受け継いだ北町奉行の影の捜査人としても活躍するというストーリーなのです。

第1巻は2004年に出版され、2014年までに27巻が出版され第1シリーズが完結しました。
そして今年7月に第2シリーズの第1巻「夏おにぎり」が出版されました。

オッサンがこのシリーズに興味を示したのは第2シリーズからなのです。
丁度佐伯さんの時代小説にぽっかりと穴が空き、なにか代わりになる小説がないか探していた時でした。
高田郁さんの「澪つくし料理帖」を面白く読んだことを思い出し、この「料理人季蔵捕物控」も面白いのではないのかなあ、と「夏おにぎり」を購入したのが始まりでした。

この第2シリーズは第1シリーズの続編なので、登場人物や人間関係を知っておく必要があると思い、第1シリーズの第1巻から読み始めてみようと思い立ったわけです。