二十四節気では8月7日~22日ごろまでを「立秋」と呼びます。
真夏日・猛暑日が続く中、暦の上では立秋を迎えます。お盆が明けると少しずつ秋の気配が濃くなってきます。
雲の形も”入道雲”から”いわし雲”えと変わって行きます。
ただし長期予報では9月中旬頃まで強い残暑が続くということです。
現実の動きはさておいて暦の上での秋の気配を辿ってみましょう。
七十二候では「立秋」の期間を3つに分けます。
●初候:8月7日~12日ごろ “涼風至”(すずかぜいたる)-涼しい風が立ち始めるころ。暑い風の中に、時折涼しい風が混じり始める頃。
この写真は「ねこじゃらし」と呼ばれますが、夏から秋にかけてつける花穂が、犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が転じて”エノコログサ”という呼称になったとされ、漢字でも「狗(犬)の尾の草」と表記します。ネコジャラシ(猫じゃらし)は俗称だそうです。
●次候:8月13日~17日ごろ “寒蝉鳴”(ひぐらしなく)-ひぐらしが鳴き始めるころ。終わりゆく夏を惜しむかのように「カナカナカナ・・・」とひぐらしの声。
●末候:8月18日~22日ごろ “蒙霧升降”(ふかききりまとう)-深い霧が立ち込めるころ。森や水辺に白い霧が立ちこめる。
秋に向かっていろいろな食材が・・・。
●山の幸-梨、トウモロコシ、ブドウ、ズイキ、生トウガラシ
●海の幸-あわび、スルメイカ、クルマエビ
夏の植物に似ていますが-サギソウ、ヒマワリ、アサガオ
サギソウは、日本を代表する野生のランで、自生のものは準絶滅危惧種に指定されています。
●風物詩
夏の暑い夜、蚊に悩まされた人々に福音をもたらした(?)のは蚊取り線香と蚊帳でした。
いまではエアコン(冷房)のお陰でお世話になる頻度が非常に少なくなりましたね。
●習わし
・お盆
先祖の御霊をお迎えし、感謝し、お送りする「盂蘭盆会」は、一般的には8月13日~16日のお盆です。
精霊馬やほおずきなどの盆飾りを用意して、13日の盆の入りに先祖を迎える迎え火を焚き、先祖の霊を慰める盆踊りを行い、16日の夕方には送り火を焚いて先祖をお送りすることです。
◆盆飾り
このような盆棚をつくり、精霊馬・ほおずき・落雁・そうめんなどを飾り付けます。昔から伝わる盆飾りには、それぞれ意味や思いが込められているのです。