雪の字がついている節季ですが、この時季に雪が降るのは北日本と山沿いの地方だけのようです。まだ雪が少ないことから小雪と言われています。しかしながら、北風は日増し冷たくなり、冬本番はもう目前にまで迫ってきています。「小雪」は次の「大雪」までの間の11月22日から12月6日頃までの期間です。
小春日和:晩秋から初冬にかけて、移動性高気圧に覆われる暖かい日のことです。それだけ春を思わせる気候になる日があります。「小春空」など、小春がつく言葉は冬の季語です。 |
■七十二候の区分
■旬のもの
くわい: 先のとがった芽を、「芽が出る」と見立てた縁起物として、おせち料理などに珍重される野菜。関東地方では、おろし揚げで食べることもあります。 | |
れんこん: ハスの肥大した根茎部分がれんこんで、沼地など、水の中で栽培されます。根は直接空気を取り込めないので、穴から取り込みます。この穴は「見通しがよい」「先が見える」という開運の意味があります。 |
きゃべつ: 冬きゃべつは寒玉といわれ、扁平で葉と葉の間に隙間がなく、玉で固くしまっています。加熱してもすぐに崩れず甘みが増すので、煮込み料理や炒め物に向きます。 | |
こういか: 体の中に石灰質の甲を持っているため「甲いか」と呼ばれます。墨を多く持つのでスミイカ、甲の部分にトゲがあるためハリイカと呼ぶ地方もあります。夏に深場で成長したこういかが、岸に近寄ってくるのがこの時季です。 |
きんき: きんきは関東での呼び名で、北海道ではメンメ、和名はキチジとなります。冬になると脂がのった白身が味わえます。煮付けや焼き物が定番です。 | |
金目鯛: 目が金色で身体が鯛のように赤いことから金目鯛という名前が付きましたが、実は鯛の仲間ではないのです。張りがあり、白目が澄んでいるものは鮮度が高い。 | |
寒ブリ: 脂がのった寒ブリは格別。関西では縁起がよい出世魚ということでおせち料理にも用いられます。 |
おしどり: オスが橙色の大きなイチョウ羽を持った美しいカモ類。北海道などで繁殖し、冬になると南下して越冬します。卵が孵るまでオスがメスに寄り添う生態から、仲の良い夫婦が「おしどり夫婦」と呼ばれることはよく知られています。 | |
かわせみ: 「清流の宝石」と呼ばれるほど美しい野鳥。繁殖期にはオスがメスにエサをささげる姿も見られます。 |
橘: 古くから日本で自生している4日本固有の柑橘類です。「永遠」に例えられ、不老不死の力を持っているといわれます。その実や花などは家紋などに餅られます。 | |
寒菊: 低温短日の条件で花芽ができます。花は小綸、中輪で濃いい色が多い。そのため花や緑が少ない冬を彩る花として大切になれました。 |