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農作業の準備開始です

usutt立春から15日目にあたる雨水は、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まるころのことを言います。雨水がぬるんで草木の芽吹きを促し、山につもった雪はゆっくりと溶け出し、田畑を潤し、畑仕事も始まります。人々は雨水を目安に農作業の準備を始めてきました。「雨水」は次の「啓蟄」までの間の2月19日から3月5日頃までの期間です。

skehai haruichi 春一番:北国2月末から3月にかけてその年に初めて吹く強い南風が春一番で、主に太平洋側で観測されます。徐々に気温が上昇することが多く、そのために春をもたらす風とされました。

■七十二候の区分

syokou ususyokou 土脉潤起(つちのしょう、うるおいおこる) 2月19日から2月23日頃まで。
冷たい霧が温かい春の雨に変わり、大地が潤い始めます。寒さも緩み、眠っていた生き物たちももうすぐ目覚めるときです。
sjikou usujikou 霞始靆(かすみ、はじめてたなびく) 2月24日から2月28日頃まで。
霧やもやで遠くの山や景色が美しく、豊かな表情を見せます。霞とは春に出る霧のことで、夜の霧は朧(おぼろ)といいます。
smakkou usumakkou 草木萌動(そうもく、めばえいずる) 2月29日から3月5日頃まで。
軟らかい春の日差しの中、潤った土や草木から、淡い緑に色づく新芽が見られ始めます。新しい命が芽生えるときです。

■旬のもの

syokuzai

asitaba 明日葉: 若菜をつんでも翌日には芽が出る、という発育の速さから、このように呼ばれるようになりました。葉は、おひたしや和え物、天ぷら、炒め物、汁物の具などに利用されます。肥満防止に効果があるといわれます。
nanohana 菜の花: 黄色い花の蕾とほろ苦さが特徴です。栄養価がとても高く、活動を開始する春にぴったりです。
harukya 春キャベツ: ずっしりと重い冬キャベツに比べると、ずいぶん軽やかです。葉が軟らかいのでサラダに適しています。
houbou ほうぼう: 鮮やかな赤い色と派手な色のヒレ、角ばった大きな頭が特徴です。胸ビレで海底を歩き回ってエサを獲ります。身が淡白であらゆる食材として相性がいいのです。
mutu むつ: 目が大きく、下あごが飛び出した紡績形の魚です。青森産が有名です。身が柔らかく、刺身の他鍋ものなどあらゆる料理に会います。
hamaguri はまぐり:産卵前の2~4月ごろ、身が太っていて美味です。二枚の貝がピッタリ合うことから、夫婦和合で縁起が良いとされています。
deko デコポン: 露地栽培の旬は2月~4月ごろ。果肉が柔らかく、とてもジューシーで、人気も高い果物です。正式名は「不知火」(しらぬい)と言います。

syachou

etunen 越年トンボ: 一般的にとんぼはヤゴの姿で越年しますが、成虫の姿で冬を超すことからこの名がつきました。

skusa

jincho 沈丁花: 春の季語として俳句にもよく登場します。花の色は白や薄紅色があり、お香のようないい香りがします。
hakobe ハコベ: 小さな白い花は、太陽の光を受けると開くが、雨や曇りの日は閉じたまま。開花期は6月ごろまで。

sgyouji

sekku 桃の節句:「桃の節句」は、本来は「上巳(じょうし、じょうみ)の節句」といい、3月の最初の巳の日を指していましたが、のちに3月3日に定まりました。
中国ではこの日に水辺で身を清める習慣がありました。それが平安時代に日本に伝わり、草木、紙や藁で作った素朴な人形(ひとがた)に自分の厄災を移す習わしや、貴族階級の子女の間で始まった「ひいな遊び」という人形遊びが結びつき、海や川に人形を流してお祓いをする「流し雛」の習慣となりました。やがて、江戸時代に上巳の節句が五節句のひとつに定められると、5月5日が男の子の節句であるのに対し、3月3日は女の子の節句となり、桃や雛人形を用いることから、「桃の節句」「雛祭り」と呼ばれて定着していったそうです。
「桃の節句」と呼ばれるようになったのは、旧暦の3月3日の頃に桃の花が咲くことや、桃は魔除けの効果を持つとされてきたからだと言われています。
雛人形には、娘の厄を引き受ける役目があるため、災いがふりかからず、美しく成長して幸せな人生を送れるようにという願いが込められているそうです。
■桃の節句の食べもの
〇菱餅:蓬の緑・菱の実の白・くちなしの赤い餅を重ねてあり、厄除け・清浄・厄病除けの効果で、健やかな成長を願っています。
〇雛あられ:関西風は餅を砕いて揚げたあられですが、関東風は米粒をあぶったものが原形で、倹約の心を表しています。
〇白酒:本来は桃の花びらを浮かべた「桃花酒」で、百歳(ももとせ)を願いましたが、江戸時代に白酒ができて定着しました。
〇はまぐり:潮汁にしていただきます。はまぐりは対の貝殻しか合わないため、相性の良い相手と結ばれて仲睦まじく過ごせるよう願います。
〇ちらし寿し:長寿祈願の海老、見通しのいい人生を願うれんこん、健康勤勉を願う豆など、縁起の良い山海の幸を彩り良くちらします。
kawazu 河津桜まつり:河津桜は2月上旬から開花しはじめる早咲きの桜で、1972年に河津町で発見されました。
伊豆の温暖な気候と早咲きの特色を生かし、約1ヶ月を経て満開になります。河津桜の開花時期:例年は2月初旬~3月初旬が開花時期。満開の期間は約1週間から10日のため、開花情報を直前までチェックしておくのがおすすめです。満開ではなくても、五~六分咲き以上で十分満足感の得られる河津桜観賞ができます。
河津川沿いには約850本もの桜が咲き、全体で約8,000本の桜が咲いています。
河津桜まつりは毎年多くの人が集まる大イベント。河津桜まつり期間中は多くの露店や桜のライトアップ、様々なイベントを開催し、より一層盛り上がります。「夜桜ライトアップ」は、ロマンティックな雰囲気が高まりデートにぴったりです。

寒の時季に入ります

syouttl1年を通して、最も寒い「寒」の時季に突入です。小寒と大寒を合わせた期間を「寒の内」と呼びます。家庭ではそろそろお正月のお重を片付けて、1月7日は年末年始の暴飲暴食で疲れた胃腸を七草粥で癒しましょう。1月15日は門松やしめ縄などの正月飾りを田で燃やし、正月の間迎えていた年神様を送る火祭り-左義長の日です。
「小寒」は次の「大寒」までの間の1月6日から1月19日頃までの期間です。

skehai kanniri 寒の入り:「寒の内」に入る最初の日である小寒が「寒の入り」です。1年で最も寒い時季です。

■七十二候の区分

syokou syousyokou 芹乃栄(せり、すなわちさかう) 1月6日から1月9日頃まで。 田んぼや水辺でセリが生え始めるころ。一か所から競り合って生えることからセリと名付けられたとか。
sjikou syoujikou 水泉動(しみず、あたたかをふくむ) 1月10日から1月14日頃まで。 地中で凍っていた泉の水が溶け、動き始める時期です。まだ、空気は冷たく寒い時期だが、春に向かって事前は少しずつ歩んでいます。
smakkou syoumakkou 雉始雊(きじ、はじめてなく) 1月15日から1月19日頃まで。 一面キジのオスがメスに恋して「ケーン、ケーン」と甲高い声で鳴くころ。オスは派手な模様だが、メスは茶色でとても地味な装いです。

■旬のもの

syokuzai

kabu かぶ: 春の七草の「すずな」としても知られます。古くから親しまれてきました。葉も食用部分で、βカロテンやビタミンCなどを豊富に含みます。
mizuna 水菜: 京都で作られていたため「京菜」や「千筋」とも呼ばれます。畑の畝に水を引くだけで栽培したので「水入り菜」と呼ばれ、その後「水菜」になったとされます。シャキシャキとした触感で、漬物や鍋料理に使われることが多いようです。
syungiku 春菊: ほのかな苦味と独特の香りが魅力です。冬の身体に必要なビタミンをたっぷり含み、風邪予防ににも最適です。
ankou アンコウ: 春に産卵期を迎えるため、冬の間に体内に栄養を蓄えます。なかでも12月から2月が最も濃厚になります。たんぱく質やコラーゲンが豊富なのであんこう鍋は最適な料理です。
hirame ヒラメ: 冬になると上品な白身に脂がのって最高の味わいになります。プリプリとした食感が魅力のエンガワも抜群に美味です。
komai コマイ: 水温が氷点下になっても凍らないことから漢字では「氷下魚」と書きます。干物が定番でお酒の肴に良く会います。
remon レモン: 国産レモンが黄色く色づいて登場するころです。「塩レモン」を仕込むのがこの時期です。

smikaku

adukigayu 小豆粥: ハレの日に邪気払いとしていただく、あずき粥の簡単な作り方のご紹介です。あずきの豊かな風味に、ほんのり塩味がとてもよく合います。お餅を入れて仕上げるので、腹持ちも良いですよ。炊いたごはんで簡単に作れるので、ぜひお試しください。

調理時間:15分
費用目安:200円前後
カロリー: クラシルプレミアム限定

■材料(1人前)
・ごはん    100g
・切り餅    1個
・ゆであずき((無糖)    30g
・塩    ふたつまみ
・水    200ml
・ごま塩    ひとつまみ
・三つ葉(葉)    適量

■作り方
●準備
・三つ葉は葉を取っておきます。
・切り餅は1.5cmの角切りにします。
・鍋にごはん、塩、水を入れ強火にかけ、沸騰してきたら弱火にし、ゆであずきを入れ、切り餅が柔らかくなるまで煮ます。
・茶碗によそい、ごま塩をふりかけ三つ葉を添えたら出来上がりです。
●料理のコツ・ポイント
塩加減は、お好みで調整します。
お粥の柔らかさは水の量でお好みで調整します。
今回は無糖のゆであずきを使用しましたが、風味は変わりますが、砂糖入りのものでもおいしく作ることができます。

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turu 鶴: 一般的には頭頂が赤く背が高いタンチョウヅルが有名です。春先には求愛行動が目立つようになり、飛び跳ねたり鳴きあったりする「鶴の舞」が見られます。
kiji 雉: この時期、オスの雉がメスを呼んで鋭く鳴くと言われます。やがて雉がつがいでやってきて、そして子供が生まれます。生まれた子供雉は育ち、巣立っていなくなります。

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hiragi ヒイラギ: 黄は真冬でも濃い緑色で鋭いトゲがあることから、庭に植えると魔除けになるといわれます。
nanten 南天: 「難を転じる」ということから縁起物として祝い飾り用いられます。冬景色に赤い実が美しく映えます。

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nanakusa 七草の節句:1月7日の人日の日に行われ、春の七草を入れた七草粥で邪気を祓います。七草粥は正月行事として定着していますが、本来は「人日の節供」の行事だったのです。
人日とは文字通り “人の日”という意味です。
古代中国では、元日は鶏、2日は狗(犬)、3日は猪、4日は羊、5日は牛、6日は馬、7日は人の日としてそれぞれの吉凶を占い大切に扱いました。7日は人に刑罰も与えず、7種の若菜を入れた粥を食べ、無病息災や立身出世を願う風習がありました。
この風習が日本へ伝来し、年のはじめに若菜を摘んで、自然界から新しい生命力をいただく「若草摘み」という日本古来の風習と結びついて「七草粥」となり、平安時代の宮中行事になりました。さらに、江戸時代に「人日の節供」(七草の節供)として五節供のひとつに定められ、定着していきました。
また、七草粥が定着した背景には、お正月も関係しています。7日といえば松の内(一般的には1月1日~1月7日)の最後の日にあたるので、正月のご馳走に疲れた胃腸をいたわり、青菜の不足しがちな冬場の栄養補給にもなることから、この日に七草粥を食べることで、新年の無病息災を願うようになりました。

■春の七草の効用
(1)芹(せり)は食欲を増進。
(2)薺(なずな)は別称はペンペン草で江戸時代にはポピュラーな食材。
(3)御形(ごぎょう)は別称は母子草で、風邪予防や解熱に効果。
(4)繫縷(はこべら)は目によいビタミンAが豊富で、腹痛の薬にも。
(5)仏の座(ほとけのざ)は別称はタビラコ。タンポポに似ていて、食物繊維が豊富。
(6)菘(すずな)は蕪(かぶ)のことで、ビタミンが豊富。
(7)蘿蔔(すずしろ)は大根(だいこん)のことで、消化を助け、風邪の予防にも。
kosyou 小正月:小正月は、毎年日付が変わる行事ではなく、毎年1月15日に当たる行事です。
松の内という、お正月の正月飾りを飾っておく期間はこの小正月の1月15日までとするのが古くからの習わしです。
小正月かその前日に松飾り・門松、注連縄を外します。
小正月は、1月15日とする考え方が一般的ですが、1月14日から16日までの三日間を小正月とする考え方もあります。
中には、14日の日没から15日の日没までとする考え方もあります。

■小正月の意味
次のような意味を持つ日です。
・今年一年間の健康を願う
・正月に家にお越しになっていた歳神様(年神様)をお見送りする
・お正月働いた女性を労う
・今年一年間、災厄が降りかからないように厄払い・悪霊払いをする
・今年一年豊作でありますようにと願う
・今年の豊凶を占う
このような意味を持つ行事が行われるのが小正月です。

大きな変わり目の時季です

touttl1年のうちで昼が最も短く、夜が最も長い節季であり、大きな変わり目の時季です。1年が終わって新しい年が始まる時季でもあり、多くの行事が行われます。寒さが本格的になり、自然界では動物たちも冬の装いに変わります。「冬至」は次の「小寒」までの間の12月22日から翌年の1月4日頃までの期間です。

skehai kitakaze 北風:この大陸から冷たい北風が日本列島に吹き付けます。日本海側に大雪を降らせて本州の山々にぶつかります。太平洋側に抜けると乾燥した冷たい風になります。これも冬の風物詩のひとつです。

■七十二候の区分

syokou tousyokou 乃東生(なつかれくさ、しょうず) 12月22日から12月26日頃まで。
多くの草木が枯れていく中で、夏枯草だけが緑の芽を出し始めます。夏枯草は夏季にひと足先に枯れてしまううつぼ草のことです。
sjikou toujikou 熊角解(しかのつの、おつる) 12月27日から12月31日頃まで。
麋角(びかく)とは、中国に生息するトナカイに似た大鹿の角のことをいい、オス鹿の角が抜け落ちて、新しいものが生えてくる時候です。
smakkou toumakkou 雪下出麦(ゆきくだりて、むぎのびる) 1月1日から1月4日頃まで。
一面が雪で覆われていても、その下からは麦が芽を出してくるという意味。

■旬のもの

syokuzai

kabocha かぼちゃ: 17世紀に日本に伝えられ、カンボジアからきたので「かぼちゃ」となった説があります。
冬至の日にかぼちゃを食べるのは、江戸時代から、風邪にかからず福が来るといわれています。
negi ねぎ: 「根深ネギ(白ネギ)」と「葉ネギ(青ネギ)」に分けられます。東日本は「白ネギ」、西日本は「青ネギ」が一般的に食されるそうです。鍋料理、炒め物、薬味などで活躍します。「下仁田ネギ」が有名です。
fugu ふぐ: 日本では重要な食用魚であり、高級魚としても知られています。刺身や鍋、干物などいろいろな調理法があります。
多くの種が猛毒を持っているため調理には十分な知識と経験が必要です。
hirame ひらめ: 水深200メートル以下の砂泥底に住み、産卵期には浅い場所にまで上がってきます。
この時季のひらめは「寒鮃」と呼ばれ、特別美味なことで知られています。
wakasagi わかさぎ: 冷水性の淡水魚で、移植の結果、本州各地の淡水湖で釣ることができるようになった。
満一年で成熟し、産卵して、一生を終える一年魚。天ぷらが美味です。
iseebi 伊勢えび: 伊勢では冬荒れの時期に獲れるものが最も美味とされます。長く伸びたヒゲは長寿の縁起物なのです。
yuzu 柚子: 柚子の香りや酸味は寒い時期のリフレッシュに最適なのです。柚子湯に限らず、煮物や和え物にも最適です。

smikaku

itokoni カボチャのいとこ煮: キッコーマンのレシピ集から

 

■材料(2人分)
かぼちゃ    350g
ゆであずき    100g
片栗粉    小さじ1
(A)
・キッコーマンいつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ    大さじ1
・砂糖    大さじ1
・水    1カップ

■つくり方
①かぼちゃは種とわたを取り、3cm角に切り、皮をところどころむく。
②鍋に(A)を入れて沸騰させ、(1)のかぼちゃを並べ入れ、蓋をして約15分、かぼちゃがやわらかくなるまで煮る。
③別の鍋に(2)の煮汁1/4カップを入れてゆであずきを加え、片栗粉を水小さじ2で溶いて加え、混ぜながら沸騰させ、とろみをつける。
④(2)のかぼちゃを器に盛りつけ、(3)のゆであずきをかける。

 

syachou

oowasii おおわし: 黄色い大きなくちばしと眺めの尾をもつ黒と白のわし。冬鳥として北日本に渡来する。
現在では5000羽ほどまでに減少していて、天然記念物に指定されている。
kogera こげら: きしむような声で鳴く。幹の下の方から上、幹から枝先へと順序良く移動し、樹皮の下の虫を探します。自分の縄張りからあまり出ません。
onaga オナガ: スラリと伸びた水色の長い尾がトレードマークです。「チューイピューイ」時には「ギューイ」と鳴きます。

sgyouji

joyakane 除夜の鐘:除夜の鐘とは、大晦日(12月31日)の深夜0時をはさんでつく鐘のことを言います。ちょうど日付けが変わり新しい年になる時を鐘をつきながら迎えます。
人には百八つの煩悩(ぼんのう)があると言われ、代表的なのは、貪(むさぼり)、瞋(いかり)、痴(無知)の気持。その煩悩を祓うために、除夜の鐘をつく回数は108回とされています。
鐘の音は仏の清らかな声、仏の教え。その鐘の音を聞くことによって、この1年に作った罪を懺悔し、煩悩を除き、清らかな心になって新しい年を迎える。除夜の鐘は、そんな行事です。
除夜の鐘を108回撞くことは、よく知られていますが、「煩悩が108だから」というのがよく言われる理由です。しかし、結果からいうと、108というのは「大変多い」ということです。
hatuyume 初夢:「大晦日の夜から元旦の朝にかけてみる夢」「正月2日の夜に見る夢」など諸説ありますが、一般的には新しい年を迎え最初に眠った日の夜に見た夢のことを指すと言われています。
1月1日~2日にかけて見る夢を指すのが通常のようです。
初夢に見ると縁起が良い物とされる諺に 一富士(ふじ)、二鷹(たか)、三茄子(なすび)があります。そして、四扇(おうぎ)、五煙草(たばこ)、六座頭(ざとう)と続く場合もあります。
●よい夢を見るには、
・七福神や宝をのせた宝船の絵を枕の下に敷いて寝る。
・宝船の裏側に獏を描くと、さらに良い。
・悪い夢を食べてくれるという獏の絵や、「獏」という字を書いた紙を枕の下に敷いて寝る。
●悪い夢を見たときは、
・逆夢として夢とは逆のことが起きると笑い飛ばします!
・「ゆうべの夢は獏にあげます」と3回となえます!
・ 宝船の絵に託して川(水)に流します。

秋の日は釣瓶落とし

kanttl秋が深まり、夜はめっきり肌寒く、朝夕の露がいっそう冷たく感じられる頃です。日が短くなり、太陽はあっという間に沈んでしまうことから、「秋の日はつるべ落とし」と言われます。
秋は夕暮れ時の風や虫の声に風情を感じます。野山は秋色に染まり、自然の景色は穏やかに深みを増していく「山装う」季節の到来です。
「寒露」は次の「霜降」までの間の10月8日から10月22日頃までの期間です。

skehai iwasikumoi 鰯雲:季節の移ろいによって雲の形も変わります。秋には鰯雲や巻雲が姿を現します。
秋の雲は高い上空にでき、そのせいで空は高く見えるのです。

■七十二候の区分

syokou kansyokou 鴻雁来(こうがん、きたる)10月8日から10月12日頃まで。 春にやってきたつばめが南へ帰るころ、入れ違いになって雁が隊列を組んでやってきます。渡り鳥の行動が我々に季節の移り変わりを知らせてくれます。
sjikou kanjikou 菊花開(きくのはな、ひらく)10月13日から10月17日頃まで。 秋の花の代表である菊が咲き始めるころです。春に植え、夏に育て、秋に花が咲くというサイクルが稲の栽培に似ているといわれます。
matukou kanmakkou 蟋綷在戸(きりぎりす、とにあり) 10月18日から10月22日頃まで。 秋虫が戸口で鳴き始めるころです。コオロギやキリギリスが鳴き始めます。秋の夜長は寿々のような虫たちの声を楽しみにしては如何でしょう。

■旬のもの

syokuzai

hokki ほっき貝:北海道が主産地であり、「北に寄った」貝であることから北寄貝と書いたといわれます。成長すると9センチほどにもなる大型貝で、ミネラル成分を豊富に含みます。甘味の強い味で、10月~3月が旬。
hataata はたはた:淡白で身が引き締まっており、歯触りのよい卵も美味です。子持ちのはたはたの旬は10月中旬から2月ごろまで。秋田名物のしょっつる鍋が有名です。
sisya ししゃも:「ししゃも荒れ」という木枯らしが吹くころに漁が始まる。獲りたてが味わえるのは10~11月だけです。
matutake 松茸:万葉集にも香りのよさが歌われるほど古くから慕われてきました。土瓶蒸しや焼き松茸、炊き込みご飯で食べるのが最高です。
siitake 椎茸:天然ものはシイの枯れ木に生える。流通するものの大半は栽培ものだが、全国の山に自生します。
akebi あけび:熟すと自然と皮が割れる「開け実」が転じ、あけびになったという説が有力です。割れた果実の白い部分を食べます。ビタミンCが含まれていて肉詰めやみそ炒め等に利用されます。
ringo リンゴ:国内栽培で最も多いのが「フジ」。カリウム、ペクチン、ビタミンCなどが豊富で「1日1個のりんごは医者を遠ざける」と言われるほどです。
kuri 栗:栗は種子が肥大化したものでナッツの一種です。でんぷんが多いヘルシーな食材です。植物繊維も多く、ゆで・蒸し・焼きなどと、様々に楽しめます。
ginnan ギンナン:硬い殻を割ると現れるムッチリと詰まった実。加熱するとツヤツヤと輝く深い黄色に変わります。

syachou

gan 雁:鋭い隊列を組んで飛ぶ水鳥。つがいの結びつきが強く、一方が死ぬまでつがい関係が維持されます。家族群を単位として合同誌、それが集まって大群を作ります。
昼間は安全な池や沼などで過ごし、早朝などに水田地帯に飛来して稲の落穂などを食べます。
uzura うずら:まだら模様の丸っこい体つきをした小さなキジ類。家禽として卵や肉などをとるために飼育されます。
manaturu マナズル:冬になると北から飛来します。目の周りは赤く、白いほっかむりをしたような模様が印象的です。翼を広げると2mの大きさになります。
koorogi コオロギ:この季節、枯れ草が目立つ草むらや畑に摘まれた草などをよけるといっせいに飛び出してめいめいに走り出します。ほとんどは夜行性であり、よく通る声で鳴く声は、秋の夜長によく響きます。
kirigiri キリギリス:夏には昼も夜も「ギーチョン」という間延びした鳴き声が聞こえてきます。人の気配を感じると隠れてしまうので捕まえにくい。玉ねぎをぶら下げてキリギリスを釣る遊びが昔から知られています。

skusa

kiku 菊:平安時代より薬草や観賞用植物として使われていました。菊花を皇室の御紋としたのは、後鳥羽上皇の頃で、正式に定めたのは明治2年のことです。戦後は誰でも自由に使うことができるようになりました。
nanakama ナナカマド:山に自生するほか街路樹でも見られます。初夏に白い小花が咲き、秋に紅葉、真っ赤な実が房なりに。

sgyouji

juusanya 十三夜:十三夜は13夜とも表記をしますが、日本の古来からある年中行事の一つで、月がきれいな日・夜を意味します。元々旧暦の9月13日に綺麗な月を愛でるお月見の行事でした。十三夜の名前の意味は、新月から数えて13日目のお月さまを意味することから名づけられました。十三夜は日本固有のイベントです。
2019年は10月11日の秋も深まった二十四節気の寒露の時期が十三夜です。
十三夜は元々、収穫を行っている真っ只中である旧暦の9月13日に行うものであることから、秋の収穫のお祭として根付いたのではないかと呼ばれています。
十五夜を中秋の名月や芋名月と呼ぶように、十三夜にも「後の月」という別名があります。
☆十三夜の月へのお供え物等
十五夜のお月見ではお団子をお供えしてお月様を見るというのは昔からの決まりのようになっていますね。
十三夜もお団子をお供えしてお月見をする習慣はあります。
また、この時期旬を迎える栗やブドウと言った果物、名前の由来にもなっている豆を備えることもあるようです。
また、お月見のイラストなんかでよく見る、「ススキ」もお供えをするようです。
ススキは、お米の秋の収穫をお願いするという意味で、穂の出た稲穂に見立て飾るという習慣があります。
また、ススキは茎が空洞なので、神様がいらっしゃる、神様の依り代とも考えられてきました。
そのため、悪霊や禍から収穫物を守り、翌年の豊作も願うという意味を込められています。

秋分です

sybttl昼夜の長さが同じになる秋分を迎えると、季節は少しずつ冬へと向かいます。中秋の名月はこのころで、収穫がひと段落した人々は、虫の音に包まれながら空を眺め、月が出てくるのを待ったのだという。稲刈り後の田の脇には彼岸花が咲き、夜空の月が人々を癒してくれます。「秋分」は次の「寒露」までの間の9月23日から10月7日頃までの期間です。

skehai inekari 稲刈り:実りの秋に一大行事を迎えるのが米農家です。豊かに実った稲を借り入れ、かられた稲は稲木にかけられて天日干しされます。整然と稲木が並ぶ光景も秋の風物詩のひとつです。

■七十二候の区分

syokou sybsyokou 雷乃収声(かみなり、すなわちこえをおさむ)9月23日から9月27日頃まで。 夏の間、夕立のころに鳴っていた雷が収まるころ。降りた露が白く光って見えるころ。入道雲が消え、澄んだ秋空に穏やかなイワシ雲が広がります。
sjikou sybjikou 蟄虫坏戸(むし、かくれてとをふさぐ)9月28日から10月2日頃まで。 寒さが少しずつ増し、元気に飛び回り、鳴いていた虫たちが、巣ごもりの支度を始め、土の中へと潜っていきます。
matukou sybmakkou 水始涸(みず、はじめてかるる) 10月3日から10月7日頃まで。 収穫の秋も最盛期を迎え、どの田んぼからも水が抜かれて涸れる時期です。干した稲藁が風にたなびく風景が美しいときです。

■旬のもの

syokuzai

magarei まがれい:東シナ海から北日本海の砂底や岩礁地帯に生息し、甲冑類や二枚貝などをエサとします。裏面に目立つ黄色の線があり、黄色が強いほど鮮度が良い。味がよく、刺身や煮付けにすると美味です。
saba さば:日本の沿岸に分布するマサバとゴマサバの2種類があるが、秋に旬を迎えるのがマサバ。塩焼き、竜田揚げ、煮付けなどに最適。
modori 戻りガツオ:秋に太平洋を南下するのが戻りガツオ。初ガツオより脂が取っていて、身はもっちりです。「トロガツオ」とも言われます。
satoimo 里芋:里で採れるのでこの名がついたとされ、稲作より早く縄文時代から食べられていたと言われます。独特のぬめりは植物繊維で便秘予防になると言われます。
syoga しょうが:ヨーロッパでは香辛料や薬用として、中国では漢方にも利用さえ増す。生で食べるのは日本独特の習慣だそうです。殺菌作用や風邪の予防に効果があるといわれます。
budou ぶどう:奈良時代に日本に伝わったとされます。皮の色によって、赤系、黒系、緑系に分けられます。疲労回復やエネルギー補給に適していると言われます。
房の上の軸に近い部分が一番甘いそうです。
ichijiku イチジク:身の中に花が咲き、外から見えないので「無花果」と書かれます。植物繊維が多く古くから薬用とされるほど薬効に富んでいます。
zakuro ザクロ:旧約聖書や古い医学書にも登場し、健康、美容に酔いとされます。
kaki 柿:「柿が色ずくと医者が青くなる」と言われるほど栄養が豊富な果物です。冬の風邪予防にもぴったりです。

smikaku5

ohagi おはぎ:「普通のご飯で簡単おはぎの作り方」を紹介しましょう。
普通のご飯(うるち米)と片栗粉で作るもち米なしのモチモチおはぎです。麦飯や雑穀米でもOKです。きなこはあんこ玉入り。
■材料 (あんこ6個+きなこ4個)
ご飯    450g(お茶碗3杯、約1.3合)
片栗粉    40g
水        40cc
あんこ    (市販でも手作りでも)    340g
きなこ    適宜
砂糖    きなこの半量~同量
塩        ひとつまみ
■作り方
1    ご飯は白米でも麦飯でも雑穀米でもOKです。うちでは麦2:米8の麦飯を使っています。
2    ご飯に片栗粉と水をふり入れ、しゃもじでよく混ぜる。ラップしてレンジであつあつになるまでチン。鍋の場合は弱火にかけ蒸らす。
3    しゃもじでモチモチ感が出るようによく混ぜる。
4    すりこぎで軽く粒々をつぶす。
5    粗熱が取れたら、手に水をつけ、10個に丸める。1個50gくらい。
6    【きなこ版】きなこと砂糖と塩を器に混ぜておく。砂糖の量はお好みで。
7    あんこ玉を丸める。1個10gくらい。
8    手に水をつけて、ご飯玉の真ん中を深くくぼませ、あんこ玉を入れる。
9    周りのご飯で包む。
10    きなこをよくまぶす。
11    【あんこ版】手を水で濡らし、あんこを手のひらに取り、うすく広げる。1個あたり50g弱。
12    ごはん玉を乗せてあんこを引っ張るようにして包み込む。裏側が足りなければあんこを足す。
13    できあがり。あんこ6個ときなこ4個できました。
■コツ・ポイント
・包むたびに毎回手を濡らすのがポイント。
・あんこは粒あんでもこしあんでも。
・今回はきなこ4個、あんこ6個ですが、お好みで。あんこの量はきなこ版には10g、あんこ版には50gが目安。

syachou

mozu もず:鋭いくちばしをもった小型の鶏です。昆虫やムカデ、蛙などの小動物を見つけると舞い降りてきてくちばしで捕えます。
kitutuki きつつき:一般にきつつきと呼ばれていますが、アカゲラ、コゲラなど「~ゲラ」と呼ばれる鳥の総称です。いずれも木の幹をくちばしで叩いて穴を掘り、中の虫を長い舌で捕えて食べます。
akatonbo 赤とんぼ:涼しくなると山などの高地から降りてきて、丁度収穫を終えた水田などに産卵します。群れを成して飛ぶアキアカネを指すことが多い。鮮やかな赤に変化するのはオスなのだそうです。

skusa

keitou 金木犀:普段は目立たないが、小さなオレンジ色の花が咲くとあたり一面に香りが漂い、存在をアピールします。
higanbana 彼岸花:秋彼岸にに咲き、真っ赤なめしべ、おしべを広げる姿が見られます。別名「曼殊沙華」とも言われます。

sgyouji

akihigan 秋のお彼岸:秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間、計7日間が「お彼岸」の期間となります。
2019年の今年は、
9月20日(金) 彼岸入り
9月23日(月・祝) 中日(秋分の日)
9月26日(木) 彼岸明け
となります。
「お彼岸」という言葉に馴染みがないという方でも、春は3月、秋は9月にお墓参りをするのはご存知かも知れません。
それほど日本文化に定着している「お彼岸」ですが、もともとサンスクリット語の「パーラミター」が語源であると言われています。
「パーラミター」は仏教用語ですが仏教にとって重要な概念です。仏教の概念として用いられる場合、欲や煩悩、苦しみに満ちた輪廻の世界から解脱し、迷いのない悟りの境地に達することを表します。
この悟りの境地を、川を挟んだ向こう岸、すなわち「彼岸」に例えたのが私達日本人の伝統行事「お彼岸」なんです。反対に、私達の生きる煩悩の世界はこちら側の岸「此岸(しがん)」と呼ばれています。日本古来の自然観や先祖崇拝の影響から、亡くなった家族やご先祖は迷いのない「彼岸」へと渡り、時々私達の生きる此岸に姿を現すと考えられるようになりました。春分の日と秋分の日には、太陽が真東から上り真西へと沈みますが、それによって彼岸と此岸とが通じやすくなり、これらの時期に先祖供養をすることでご先祖の冥福を祈るとともに、自らもいつか迷いのない此岸に到達できるよう願ったのです。
彼岸と此岸(あの世とこの世、すなわちご先祖と私たち)とが交流する行事なのです。

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