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梅雨入りですね

オッサンが苦手とする梅雨の時期です。雨が降りじめじめとし蒸し暑い天気が続くのには閉口します。
体中黴に覆われるような気がして何となく意気が上がりませんネ。
麦や稲などには惠の時期かもしれませんが・・・。

七十二候によると、この時期は稲や麦など穂の出る植物の種を蒔く頃で「芒種」と呼びます。
そして田植えの時でもあります。
オッサンも経験がありますが、数本ずつ束ねた苗をひとつひとつ手で植えていました。今では田植機という便利なものがあり人手で苗を植える光景に出くわすのは希でしょうね。

この「芒種」は6月5日から6月20日ごろまでの時期を指します。例によって3つの候に分けられています。

●「初候」は「蟷螂生ず-かまきりしょうず」と呼び6月5日から9日ごろまで。
畑仕事の目安になる七十二候にかまきりが登場するのは、稲や野菜には手をつけず、害虫を捕らえてくれるからだと言われています。
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おっさんは蟷螂は苦手です。このようにイラストの蟷螂でもご免です!!
●「次候」は「腐草蛍と為る」と呼び6月10日から15日ごろまで。
蛍が灯りをともし、飛びかうころなのです。
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昔の人は、腐った草が蛍に生まれ変わると信じたそうです。
●「末候」は「梅子黄なり」と呼び6月16日から20日ごろまで。
「梅子」は「梅の実」と読みます。
梅の木

我が家の梅の実は直径2センチくらいの大きさに生長しています。風が吹くと梅の実が落ち、風が吹かなくとも「万有引力の法則」にしたがって落ちてしまいます。
もう大きなバケツに4杯くらい落ちていて畑の飼料に利用されました。それでも、まだ枝にびっしりと実が付いています。

恒例のこの時期の旬のものの紹介です。
◆旬の魚介 あいなめ、スルメイカ、すずき

ainame surumeika

suzuji

◆旬の野菜 らっきょう、トマト

rakkyo tomato

◆旬の草花 苗代苺、すいかずら

nasiroichigo suikazura

◆旬の果物 梅
umemi

◆旬の日 稽古はじめ、暑中見舞の日、父の日
・「稽古はじめ」→昔から芸事の世界では、稽古はじめを六歳の六月六日にすると上手になるといわれています。
・「暑中見舞の日」→6月15日は暑中見舞はがきが初めて発売された日です。手書きの便りは嬉しいものです。最近はワープロになりましたが、それでも嬉しいものです。オッサンの年頃になると、鬼籍に入られた方が多く受けとる数が激減します。
・「父の日」→6月の第三日曜日(今年は6月21日)です。「母の日」の付け足しのようですが。

◆旬の行事 田植えの祭
六月の田植え時期には、田の神様に豊作を祈る祭が行われます。大阪の住吉大社で行われる「御田植神事」が有名です。住吉大社のホームページには次のように記載されています。

神功皇后が田んぼを設け、御田を作らせたのが始まりだといわれています。母なる大地に植付される苗には、強力な穀霊が宿るものとして考えられていました。田植えに際して音楽を奏で、歌をうたい踊りや舞を演じるのは、田や植付する苗に宿る穀物の力を増やすためです。穀物が豊かに育ち、稲穂が十分に実る秋を迎えるための儀式として、今でもおごそかに行なわれています。

八乙女の田舞   
盛大で賑やかな踊りや舞が繰り広げられることで有名です

植女や稚児など、行事に関わる人は、お祓いを受け、まず第一本宮で神事の奉告祭を行います。そして行列を整えて御田へ向かいます。その後、御神水を御田の四方に注ぎ清め、早苗の授受が行なわれます。

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小満って?

少し満足(あるいはほっと一安心)という意味合いかもしれません。
農耕が主だった時代には、秋にまいた麦の種などが、ちょうど穂をつける時期でもありました。穂が出始めた麦を見て「今年は順調に育っている」と、ほっと一安心(少し満足)したという説があります。

七十二候や二十四節気では5月21日ごろから6月4日ごろまでを「小満」と呼び、陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂る。つまりは、全てのものがしだいに成長して、天地に満ち始める頃を表した言葉です。

七十二候では「初候」、「次候」そして「末候」に分けられています。
初候は「蚕起きて桑を食う」(蚕が、桑の葉をいっぱい食べて育つころ)
次候は「紅花栄う」(紅花がいちめんに咲くころ)
末候は「麦秋至る」(麦が熟して、収穫するころ)

ちょうどこの時期には、「木の葉採り月」という別名があります。
「このはとりづき」と読み、陰暦4月の異名で蚕に食べさせるための桑の葉を採る月という意味だそうです。
「田毎の月」、「五月晴れ」、「衣替え」、「麦嵐」といった言葉はこの時期の兆しとして使われることばです。

・「田毎の月」は、万葉集にも詠まれた長野県更級(さらしな)郡冠着(かむりき)山のふもとの小さな水田の一つ一つに映る名月のことで田植えの頃にしか見られない風景です。万葉集にも詠まれています。
冠着山は姥捨て山とも呼ばれ、いにしえより姨をこの山に捨てた男性が、名月を見て後悔に耐えられずに連れ帰り、さらに連れ帰り隠していた姨の知恵によって、殿様の出す難題を解決。その後、老人を大切にしたと伝えられているそうです。
・「麦嵐」とは、初夏、麦の収穫の頃に吹きわたるさわやかな風。麦の秋風とも言います。
「五月晴れ」「衣替え」は説明するまでもないでしょう。

例によって旬の魚介などの紹介もしておきましょう。

◆旬の魚介 きす、クルマエビ、べら

kisu kurumaebi

akabera
◆旬の果実 びわ
biwa

◆旬の野菜 そらまめ、しそ

soramame aosiso

◆旬の虫 てんとうむし
tentoumusi

◆旬の野鳥 しじゅうがら
sijuugara

◆旬の草花 紅花
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◆旬の行事 三社祭、潮干狩り
改めて説明するまでもないでしょう。最近潮干狩りができる浜辺が少なくなったようです。 三社祭も潮干狩りに行ったのは遠い昔のことです。

 

夏に向かっています

4月末辺りから熱い日が続いています。5月の連休に入ってからもこの暑さが続きGWたけなわといった様子ですね。

五月晴れの季節とも言われているように、5月になるとしだいに夏めいてきます。
暦の上では「立夏」と呼ばれ、あおあおとした緑、さわやかな風を感じる季節なのです。

七十二候では、新暦の5月5日から5月20日ごろまでを「立夏」と呼んでいます。
5月5日は「端午の節句」ですね。鯉のぼりの季節でもあります。
立夏も初候、次候そして末候に分けられています。
初候は「蛙始めて鳴く」と呼ばれ、野原や田んぼで蛙が賑やかに合唱(?)する時期です。 次候は「蚯蚓(みみず)出ずる」と呼ばれ、土の中からみみずが這い出てくるころです。
末候は「竹笋(たけのこ)生ず」と呼ばれ、たけのこがひょっこりと顔を出してくるころです。

◆旬の動物 カエル
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カエルの生の写真を見ると顔を背けたくなる方もいると思うのでイラストにしました(これならば我慢出来るでしょう!)。
みみずはオッサンが嫌いなのでパスしました。

◆旬の魚介 金目鯛、いさき、あさり

kinmedai isaki

asarigohan

あさりは「あさり御飯」の写真にしました。オッサンはあまり好きな御飯ではありませんが。
◆旬の野菜 にんじん、たけのこ

ninjin takenoko-gohan

たけのこはオッサンの好きな竹の子ご飯の写真にしました。
◆旬の草花 藤
fuji

◆旬の果物 苺
ichigo

◆旬の野鳥 ほおじろ
hoojiro

◆旬の行事
・端午の節句は有名ですね。柏餅を食べるのは、日本で生まれた習わしだそうですよ。
柏は新芽が出るまで葉が落ちないことから、家系が絶えない縁起物とされたそうです。

・長良川の鵜飼い開きが、5月10日に行われます。夜の川に、かがり火を舳先に焚いた鵜舟が現れて鵜に鮎を捕らえさせます。
ikai

・京都の賀茂御祖神社と賀茂別雷神社の祭礼である「葵祭」が5月15日に行われます。

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