端午の節句です

5月上旬になると、夏の気配が少しずつ濃くなってきます。
そして5月5日は二十四節気の「夏の季節の始まりの日」であり、その夏の期間を表す「立夏」なのです。そして5月20日まで続きます。
さらに5月5日は「こどもの日」(端午の節句とも呼ばれます)なのです。
「立夏」はゴールデンウィークの陰に隠れてしまいがちですが、旧暦の季節の区切りであり、若葉が芽吹き、いろいろな動物も活動してくる時です。
この時期はあまり行事というものは少ないのですが、その年の豊作を祈り「お田植え神事」「御田植祭」と呼ばれるお祭りがあります。
例えば和歌山県の伊作田稲荷神社でおこなわれる御田植神事があります。
稲荷神社の御田植神事は、御田祭ともいわれ、5月5日の午後、行われます。社前の広場を田と見立てて、その四隅に青竹を立てしめ縄を張りめぐらし、そこ で、まず、神主がお祓いをし、巫女が神楽を舞ってから、田植をする様子を再現する神事です。以前は、苗として神事の時に使われた藁は、神事が終わると氏子 がいただいて持ち帰り、水口へ立て自分の田の豊作を祈ったそうです。
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さて、この立夏も七十二候では3つの候に分けています。
◆初候-蛙始鳴(かわず、はじめてなく)、5月5日から9日ごろまで。冬眠から目覚めたカエルたちも元気に活動し始めるときです。下の写真は少々グロテスクかな?
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◆次候-蚯蚓出(みみず、いずる)、5月10日から14日ごろまで。他の生きものよりも遅く目覚めます。土を耕す頃です。 下の写真も少々気持ちが悪いかな?


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◆末候-竹笋生(たけのこ、しょうず)、5月15日から20日頃まで。真竹のタケノコがすくすくと育つ頃です。
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この時期は山の幸が多いようです。
◆山の幸-イチゴ、タケノコ(真竹)、新ニンジン、新ジャガイモ、アシタバ、夏みかん

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ninjin jagaimo
asitaba natumikan

◆海の幸-ホタテ
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シャクヤク、ドクダミ、カタクリ
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dokudami katakuri

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◆三社祭
浅草神社の祭礼で神田祭り、山王祭と並ぶ東京三大祭りの一つです。5月17、18日に近い金・土・日曜日に開催されます。
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◆葵祭
5月15日に行われる京都三大祭りの一つです。平安貴族姿の行列が京都御所→下賀茂神社→賀茂神社へ向かいます。
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◆鵜飼い
ご承知のとおり鵜を使ってアユを獲る日本の伝統漁法です。
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「端午の節句」-五節句の一つでもともとは古代中国の菖蒲を用いた邪気祓いの行事が日本に伝わり、田植えの行事と結びつき、その後武士の時代に「尚武」と菖蒲をかけ、男の子の節句として定着したそうです。
端午の節句飾りは、鯉のぼり・武者人形・鎧兜そして菖蒲です。

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yoroi syobuj

「端午の節句」については次に要約として整理しました。興味のある方はご覧下さい。

「端午の節句要約」は次で➡

◆端午の節句の意味や由来!
中国では昔から5月(旧暦)の時期は病気が流行し亡くなる人が多かったことから、5月は悪月、5日は5が重なることから悪日として、厄除けに菖蒲や蓬を門に挿し、菖蒲を浸した酒を飲んで厄除けや健康祈願をしていました。
このような風習が奈良時代に日本に伝わり、やがて日本独自の端午の節句の風習が生まれていきました。すなわち、端午の節句とは元は中国から伝わったものだったのです。

◆端午の節句と初節句について
端午の節句は、五が重なることから「重五(ちょうご)の節句」と呼ばれたり、邪気を祓うために菖蒲を飾ったり菖蒲酒を飲むことから「菖蒲(尚武)の節句」とも言われます。
日本では元は女性が行っていた神事でしたが、菖蒲が尚武に通じることから、たくましく成長することを願い男の子の行事として現在は定着しています。

◆なぜ、端午の節句に「鯉のぼり」を上げるの?
鯉のぼりは、「黄河の急流に竜門と呼ばれる滝があり、その滝を登ろうと多くの魚が試みたものの登れたのは鯉だけで、登り切った鯉は竜になった」という中国の故事が元となっており、男の子の出世を願う意味があります。
元々武士の家では男の子が生まれると家紋の入った旗や幟(のぼり)を上げる風習があり、これに対して庶民は幟に縁起物の鯉を描いて掲げていました。これがやがて、中国の故事と結びつき滝を登る鯉のように、鯉のぼりが揚げられるようになったのです。

◆やはり端午の節句には兜や鎧の五月人形を飾ったほうが良いの?
端午の節句に飾る鎧兜は、将軍や武将によって行われていた風習が元となっています。
五月人形は主体となる人形のような人物に成長して欲しいという願いが込められています。

◆端午の節句に「ちまきや柏餅」は定番?食べ物の意味は?
柏の木は新芽が出ないと古い葉が落ちないため、子孫繁栄を象徴するものとして縁起がよいとされています。
これらの理由から、端午の節句には柏餅が食べられるようになったそうです。

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