一年間を24等分した二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、「虫たちが活動を始める時期」という意味があります。2017年は3月5日から3月19日ごろまでを「啓蟄」といいます。ひと雨ごとに春が近づいてくるときです。
そして七十二候ではこの間をさらに3つに分けます。
■初候:蟄虫啓戸(すごもりのむし、とをひらく)-3月5日から9日頃まで 土中で冬眠をしていた虫たちが、暖かい春の日差しの下に出てき始める頃。カエルや虫たちの姿が見られるようになります。 |
■次候:桃始笑(もも、はじめてさく)-3月10日から14日頃まで。 桃のつぼみが開き、花が咲き始める頃。昔は“咲く”という言葉を“笑う”と表現したそうです。ゆっくりと開いていく桃の花は、なんとも愛らしく見えます。 |
■末候:菜虫化蝶(むなし、ちょうとなる)-3月15日から3月19日頃まで。 厳しい冬を越したさなぎが羽化し、美しい蝶へと生まれ変わり、羽ばたく頃。菜虫とは、大根や蕪などの葉につく青虫のことをいいます。 |
■魚 さより 下あごが針のように細く突き出している。春から秋にかけて収穫され、旬は3月~5月頃。寿司や天ぷらによく用いられる高級食材です。 |
■野菜 わらび わらびは野山などの日当たりのいい場所に多くみられる山菜です。山菜の中でもあくが強く、時間がたつと硬くなってしまうので、採った日には必ずあく抜きをします。 |
■鳥 かわらひわ 羽を広げると黄色のきれいな模様がはっきりと見えます。数羽で行動することが多く、春から夏にかけて頻繁に住宅街に現れます。 |
■花 ねこやなぎ 早春の川辺で、ふわふわの花穂が春の光を受ける様子が美しい。 |
■行事 十六団子 春には農作物を守るために“田の神様”が山から里へ下りてきます。収穫が終わる秋には山に戻っていきます。この神様の移動日である三月と十一月の十六日に、十六個の団子を供えることを「十六団子」と言います。 |