1年で昼が長い節季

gesittl恵みの雨が降り注ぎ、植えつけた作物はすくすくと成長する節季です。夏至は、北半球では一年中で一番昼が長く、夜が短い日を意味しています。ただ、梅雨の時期と重なることが多いため、さほど日が長く感じられないことも多いでしょう。1年で一番日が長い夏至を過ぎると、夏に向かって暑さが増していきます。
「夏至」は次の「小暑」までの間の6月21日から7月6日頃までの期間です。
 

skehai gesiniji 虹:夏は激しいにわか雨-夕立の季節です。一気に降ってすぐに上がり日差しが戻ると太陽の反対側に虹が見られることあります。

■七十二候の区分

syokou gesisyokou 乃東枯(なつかれくさ、かるる)6月21日から6月26日頃まで。 冬に芽を出した夏枯草が枯れていくころ。夏の花が咲く時期に、枯れ行く花を思う、優しさに溢れる言葉です。
sjikou gesijikou 菖蒲華(しょうぶ、はなさく)6月27日から7月1日頃まで。 アヤメは梅雨の到来を告げる花です。カキツバタやショウブと似ていますが、花びらに網目模様があるものがアヤメです。
matukou gesimakkou 半夏生(はんげ、しょうず) 7月2日から7月6日頃まで。 半夏(からすびしゃく)が生えると田植えを終えるのが目安。このころ半化粧の草の葉も白く染まります。

■旬のもの

syokuzai

kiuri きうり:路地物が旬を迎えるころです。じめじめとした蒸し暑い梅雨時に、江戸っ子はアイス感覚でキュウリを齧ったのだとか。ビタミンC、カリウム、カロテンなどをバランスよく含みます。
siso しそ:青じそと赤字素に分けられます。青じそは香りを生かし、薬味やつまものに利用されることが多い。赤じそはしそ酢にすると入相がとても美しい。
edamame 枝豆:「黒崎茶豆」「だだちゃ豆」等、日本では400種以上あるといわれています。ビタミンC、カロテン、イソフラボンなどが含まれています。すりつぶした枝豆に砂糖を入れ、甘く味付けた「ずんだ」は東北地方の郷土料理で有名です。
mizunasu 水なす:大阪泉州地方の特産品種です。軟らかく、みずみずしいのが特徴です。

kakkou かっこう:名前の通り「カッコウ」と鳴くことで有名ですが、産卵途中のほかの鶏の卵を一つくわえとり、その巣に自分の卵を紛れ込ませる「托卵」をすることで知られます。

skusa

ayame 菖蒲:「菖蒲」と書いて「あやめ」とも「しょうぶ」とも読みます。見た目も似ているが、草丈は低く、畑のような乾燥地で栽培されるのがあやめ。剣形の葉がきちんと並んで生える様子が、斜めの線が交わった模様が「文(あや)」に似ていることからあやめという名がついたと言われています。
utubokusa うつぼ草:うつぼとは、武士が矢を入れて持ち歩いた長いかご状の用具のことです。夏になると葉を残して花は枯れてしまい黒くなります。花を乾燥させたものは漢方薬として用いられます。利尿、消炎、抗菌、血圧降下の薬として利用されます。

sgyouji

maturi 祇園祭:コンコンチキチン、コンチキチン。祇園囃子とともに、7月の京都は祇園祭一色。祇園祭は千年以上の歴史を持ち、7月1日(吉符入)から31日(疫神社夏越祭)まで、1か月にわたって多彩な祭事が行われる八坂神社の祭礼です。なかでも17日(前祭)と24日(後祭)の山鉾巡行、そしてそれぞれの宵山には大勢の人々が訪れ、京のまちは祭りの熱気に包まれます。
祇園祭は八坂神社の祭礼で、その祭事は、7月1日の「吉符入」に始まり7月31日の「疫神社夏越祭」まで、およそ1か月にわたって行われます。なかでも、祭のハイライトは7月17日と7月24日に行われる八坂神社の神興渡御と33基の山鉾巡行。「京都祇園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
nagosi 夏越の祓:旧暦の6月末に行われる「夏越の祓」は、半年分のケガレを落とす行事で、この後の半年の健康と厄除けを祈願します。由来は神話の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらひ)にまで遡るそうですが、新暦に移った現在でも、6月30日ごろ日本各地の神社で行なわれている伝統行事です。
半年に一度の厄落としである6月の「夏越の祓」。さらに半年後の12月末には、同様に厄除けをする「年越の祓」があります。この二つは対になる行事で、心身を清めてお盆や新しい年を迎えるためのもの。大晦日の年越し行事のような派手さはありませんが、「夏越の祓」も大切な節目の行事とされています。
厄落としの方法として「茅の輪くぐり」が行われます。
茅の輪とは、チガヤという草で編んだ輪のことです。神社の境内に作られた大きな茅の輪の中を「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながら8の字を書くように3度くぐり抜けます。茅の輪をくぐることで、病気や災いを免れることができるとされています。
京都には「夏越しの祓」の日に食べる伝統的な和菓子があります。「水無月」と呼ばれ、ういろうの上に邪気を祓うあずきがのった三角形のお菓子で、三角形は削りたての氷を表しています。

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