一年間を24等分した二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、「麦の収穫、田植えの準備、蚕の世話。農家は活気に満ち溢れます」。2017年は5月21日から6月5日ごろまでを「小満」といいます。 そして七十二候ではこの間をさらに3つに分けます。
■初候:蚕起食桑(かいこおきて、くわをはむ) -5月21日から26日頃まで。 蚕が元気に桑の葉を食べ、成長する頃。美しい絹糸を紡ぐ蚕は「おかいこさま」と呼ばれます。 |
■次候:紅花栄(べにはな、さく) -5月27日から31日頃まで。 古代エジプト時代から染料として利用されていた紅花。あたり一面に紅花が咲くと、化粧の紅を採るための花摘みが始まります。 |
■末候:麦秋至(むぎのとき、いたる) -6月1日から5日頃まで。 黄金色に色づいた麦の穂が実るころ。麦にとっての実りの季節を「麦の秋」と名付けられています。 |
■魚 シロギス 天ぷらや寿司のネタとして江戸っ子に愛されてきた魚。ほどよく脂がのった白身がとても上品です。 |
■野菜1 根曲がり竹 雪の重みで根本が曲がっていることから命名された。別名は「ミメタケ」で、香りがよくアクが少ない。 |
■野菜2 ラッキョウ 多くの薬効をもち、平安時代から薬として用いられてきたそうです。甘酢浸けが定番ですが、天ぷらにするとほっくりと甘く美味です。 |
■果物1 さくらんぼ 語源は桜を擬人化した「桜坊(さくらんぼう)」と言われています。山桜などのサクラ類の果実は多くのものが食べられますが、現在スーパーに並ぶのはヨーロッパ種のもの。実にさまざまな味、色、形のものがあります。 |
■果物2 メロン アフリカ原産であり、日本には明治期に入ってきましたが、環境上栽培が難しく高価な果物の代名詞となりました。果肉は赤肉種・青肉種・白肉種の3種類に分類されます。 |
■花 スズラン 開花期は4~5月です。うつむき加減で葉の影に咲くことから「君影草」という奥ゆかしい別名もあります。 |
■鳥 シジュウカラ 胸から腹の黒いネクタイ模様が特徴。細い声で「ツーピー、ツツピン」と鳴きます。初夏は子育ての時期です。 |
■虫 てんとう虫 星の数や色はさまざまで、コロンとした姿が愛らしい。アブラ虫などの害虫を食べてくれます。 |
■風物詩2 潮干狩 旧暦の15日頃は潮の干満の差が大きく「大潮」と呼ばれます。この時期は多くの貝が見つかりやすいとされています。熱中症に注意をして、熊手とバケツを持って皆で楽しく取りに行きましょう。 |