2016年07月26日 アーカイブ

梨を食べますか?

Ⅰ.梨の歴史
日本人の梨の利用は弥生時代まで遡ります。静岡市の登呂遺跡から食用とみられる梨の炭化種子が見つかっています。
「日本書紀」で693年に梨の栽培を勧めたという記述があります。
江戸時代になると「諸国物産帳」には100を超える品種が記載されているそうです。

明治時代から1970年全般までは「長十郎」と「二十世紀」の2品種が全体の約6割を占めていたそうです。
そして昭和34年と昭和47年に登場した「幸水」と「豊水」の2品種で全体の3分の2を占めるようになったそうです。

現在では各県の研究機関や大学などが開発したいわゆる地域特定のブランド品種も出てきました。

Ⅱ.青梨と赤梨
皮が淡黄緑色のものを青梨、黄褐色のものを赤梨と呼びます。
赤梨はザラザラとした感触のコルク層が果実全面に張ったしているのに対して、青梨はその発達が不十分なのです。
食味、食感、耐病性に根本的な違いはないそうです。

Ⅲ.地域ブランドの品種
2000年以降出願公表された主な品種は、北は新潟から南は大分までの11県で17種類もあります。
2015年の収穫量は千葉県・茨城県が多く、栃木・福島・鳥取・長野・新潟・埼玉・福岡・大分と続きます。

鳥取県では他の県よりも多い4種類のブランド品種を出願しています。

akikansen natusayaka
natuhime sinkansen

写真左上から時計回りに、「秋甘泉」・「夏さやか」・「新甘泉」・「なつひめ」という品種の梨です。

【出典】毎日夫人8月号特集「梨新時代」を要約しました。